なぜ、男は「女はバカ」と思ってしまうのか 岩月謙司

なぜ、男は「女はバカ」と思ってしまうのか (講談社+α新書)

なぜ、男は「女はバカ」と思ってしまうのか (講談社+α新書)


きっかけ
別に「女はバカ」と思ったりすることがあるわけではないけれど、どうにも女と相容れなかったり、分かり合えないことが多すぎると感じたから読んでみようと思った。分かり合いたいというほど多くはのぞまないが、少しでも理解できたら良いと思う。


ネタバレ・あらすじ
セクハラを嫌がるのは女性だけだ。男は多かれ少なかれ、女性にさわられることを喜ぶ習性がある。それに対して女性がセクハラを嫌がるのは、自分に対して害をなす存在を遠のけるため。好きな人に触られることは快の感情なのでもっとたくさん欲しくて、嫌いな人に触られるのは不快の感情なので遠ざけないといけない。女性は、感情の汚染されやすいので、不快に感じることはさけないといけない。


女性は感情を正確に記憶する。女性は、記憶するときに快の気持ちの強かった序列で記憶する。デートに行ったとしても、あれが楽しかった、あれがきれいだったという順番になる。楽しくなかったことなどを忘れやすくなるどころか、覚えてもいない。それに対して男性は事実を時系列で記憶する。男性は社会で認められることを目的にしているので、事実をちゃんと見つめられるように生きなければいけない。そのためには、デートでも最初はあれに乗って、次はレストランで食事をしてという順番としての事実が大切になる。


女性は、快の感情を1度思い出すと、そこから快の感情で記憶されていることが全部思い出されるので、もっと楽しい気分になっていく。同じように、不快の感情も同じ仕組みなので、悲しくなって涙をだすとさらに悲しい記憶が思い出されて、どんどん悲しくなっていく。その不快の感情をひきずっている状態で、車の運転をしたりすると事故の可能性が高くなる。それに対して、男のパニックは理由が分からないときに起こりやすい。女性の涙に弱いのは、その泣いている理由が分からなくなっていることが多いのだ。


女性は愛されたがる生き物だ。愛されるためならなんでもする。小さい頃に父親に愛されないと、自分を責めるようになるものそのせいだ。その昔に愛された記憶というものを基にして、現在の愛を把握する。だから、父親に深く愛された女性ほど、同じように深く自分を愛してくれる男性を見分ける目が発達している。良い男性を見つけられるようになっていく。しかし、父親の愛情をあまり受けられなかった女性は、それでもそらが愛だったのだと思い込むようになっていて、現在でも父親のようにあまり愛してくれない男性ばかりを捕まえてしまう傾向になる。
さらに誰かに愛されることによって、どんどん自分を愛してくれる男性を見分ける勘がが発達し、愛されない男性ばかり捕まえてしまう人はさらに愛されない男性をつかまえる勘が発達してしまう。そのために、女性は自分を愛してくれるかどうかを判定し、男性を快を与えてくれる人、不快を与えてくる人の2種類に分けることによって自分を守っているのだ。


感想・レビュー
この本に書かれた視点で、女性を見てみると納得できることが多い。僕も男なので、やっぱり理論的に筋道を立てて説明してもらうと納得できるようだ。しかし、この著者も男であるという点を考えると、いかに理論的にでも間違っている部分もあるかもしれないと疑ってかかっておかないといけない。でも、考え方の1つとしておもしろかったし、ためになった。


ザコン男性と、父親に愛されなかった女性を例外にあげていることが多かった。著者は差別しているのかと思うくらいだった。


それでも、女性にはいろいろと共感してあげて、優しくしてあげようと思いました。嘘でもお世辞でも褒めるのもいいかもしれないが、見破られないようにしないといけない。とりあえず嫌われない方法くらいは分かったと思う。